2009年06月03日

気持ちにむらがあり、集中してひとつのことに取り組みにくい状態(6年 男子)【その2】<4/30掲載>

Q:6年生の男子です。気持ちにむらがあり、集中してひとつのことに取り組みにくい状態です。一つ一つの勉強に手間取り、時間が足りなくなってしまっています。家での勉強は全く能率が上がらず、親が声をかけたり叱ったりしないとなかなか動きません。テストでは計算ミスや写し間違えなどのケアレスミスが多く、5年次からの成績は落ちる一方です。塾の先生や親が勉強への取り組み方、テストの解き方などを説明しても、本人にこだわりがありなかなか変えようとしません。精神的に幼いためか、目標に向かって取り組むことができず、その時々の気持ちで行動しているように思います。算数は偏差値60で国語は偏差値40と差がありすぎるため、塾のクラスで算数はつまらなく国語はついていけていません。これからどのように取り組んでいけば良いでしょうか。

A:モチベーションが低い人であればあるほど、その計画は短くした方が有効

前回、「精神的に幼いお子さんは、親が指導するとつい甘えてしまう」という話をしました。今回は、もう一つポイントであるショートランの計画作成について話します。
目標を達成しようとする場合、多くの人が計画を作成すると思います。そしてモチベーションが低い人であればあるほど、その計画は短くした方が有効であると言われています。そしてそれらの短い計画の積み重ねによって、達成すべき目標に到達できるように全体を計画するということです。例えば志望校に合格するためには、国語の偏差値を60までアップさせる必要があるとします。そしてそのためには読解力や解答力のアップはもちろんですが、まずは語彙力を強化させる必要があるとしましょう。そのために、漢字の練習帳を一冊仕上げることにします。この場合、1日に学習すべき範囲を明確に示し、さらに一週間、二週間といった短い期間ごとにチェックして、予定通りクリヤーできたら「褒めてあげる」といった指導が必要です。漢字の練習を真面目にやっていると、試験で漢字の書き取りや読み取りが以前より良く出来るようになります。そしてそんな時は、すかさず褒めてあげるのです。「漢字が少し出来る様になったくらいで」と、褒めるのを躊躇してしまう場合がありますが、ここでは褒める事がとても大切です。誰でも偏差値が10ポイント上がれば褒めることはしますが、こうした小さい変化を見過ごしてしまう場合が多いのです。そして大きな変化は、これらの小さいな変化の積み重ねの先にあります。しかし多くの生徒が、大きな変化の前の小さな変化の積み重ねに耐えきれずに投げ出してしまうのです。ですから「褒められる」ことで、もう少し頑張ろうという気持ちを持ち続けさせることが大切なのです。
さて今度は、集中力が続かないケースを考えてみましょう。例えば30分の学習なら集中力が続くが、それ以上になると注意が散漫になるお子さんがいます。そんな場合は、まずは30分集中させたら5分休憩、そしてまた30分集中して勉強といった学習メニューを組み立てましょう。そして一回の学習時間を少しずつ伸ばしていって、60分まで勉強できるようにしてください。人間は習慣の動物ですから、最初30分しか集中がもたなかったお子さんでも、徐々に集中力が続く時間が長くなります。ただしよほど勉強に慣れてこない限り、60分以上勉強を続けない方が良いでしょう。また、2時間、3時間とまとまった時間勉強したら、5分休憩の他に、30分程度の長い休憩を入れることも必要です。さらに集中力を高めるために、同じ科目を続けて長時間勉強しないほうが良いでしょう。
最後に指導方法ですが、初めのうちはかなり生徒に密着して、手取り足取り指導すべきです。そしてお子さんが勉強に慣れ、試験などで成果が出てくるのを待ちます。成果が出始めると、お子さんの勉強に対する意欲や姿勢に変化が見えてくると思います。そうしたら徐々に手を離し、意識的に自立させると良いでしょう。その頃には、お子さんのものの考え方や意識が随分と違ってきていることでしょう。中学受験を経験することで、このように幼いお子さんが自立し、より大人になっていくというのは大切なプロセスであると思います。そしてそれは、志望校合格とはまた違った、もう一つの受験勉強の成果であろうと思います。
posted by 平山所長 at 03:15| 学習個別相談FAQ

気持ちにむらがあり、集中してひとつのことに取り組みにくい状態(6年 男子)【その1】<4/15掲載>

Q:6年生の男子です。気持ちにむらがあり、集中してひとつのことに取り組みにくい状態です。一つ一つの勉強に手間取り、時間が足りなくなってしまっています。家での勉強は全く能率が上がらず、親が声をかけたり叱ったりしないとなかなか動きません。テストでは計算ミスや写し間違えなどのケアレスミスが多く、5年次からの成績は落ちる一方です。塾の先生や親が勉強への取り組み方、テストの解き方などを説明しても、本人にこだわりがありなかなか変えようとしません。精神的に幼いためか、目標に向かって取り組むことができず、その時々の気持ちで行動しているように思います。算数は偏差値60で国語は偏差値40と差がありすぎるため、塾のクラスで算数はつまらなく国語はついていけていません。これからどのように取り組んでいけば良いでしょうか。

A:厳しめの家庭教師または個別指導の先生に指導をお願いする

中学受験では、主体であるお子さんにヤル気が無い場合、ヤル気を持たせることはかなり大変です。これが高校受験や大学受験であれば、勉強や受験の意義について理論的に説明することは可能だと思います。しかし相手が小学生の場合は、説得するのはもちろん、理解させるのも難しい場合があります。しかも実際の年令よりも精神的に幼いお子さんの場合は、特に難しいでしょう。小学生の高学年から中学1年生にかけては、ちょうど思春期に入りかける時期です。この時期のお子さんは、精神的・肉体的な成長の個人差が激しく、とても同じ学年とは思えない時があります。ですからヤル気がない場合でも、そのお子さんの精神的な成長の度合いによって、モチベーションの与え方が違ってきます。幼いお子さんには、それにあった指導が必要になってくるということです。
ところで、年令に比べて精神的に幼いお子さんの場合、「算数は出来るが国語が苦手」というケースが少なくありません。「算数の成績は演習量に比例する」と言われているように、問題数を解くことによってある程度のレベルまで到達することは可能です。多くの問題に接することで、それらの解法のパターンを覚え、見たことのないよう問題でない限り解けるようになります。しかし国語の場合、算数とは違った「思考」が必要になってくるため、なかなか正解まで到達できません。解法の道すじを理論的に、しっかりたどって行くことが大切なのです。算数は「理論」で国語は「感性」と思いがちですが、国語も「理論」であり、しかも算数ほどパターン化できない科目と言えます。
精神的に幼いお子さんを指導する時の注意すべき点の一つは、親だとつい甘えてしまうということです。これが大人びたお子さんであれば、受験に対する自覚がありますから、たとえ親でも自分の勉強に必要と思えれば熱心に吸収しようとします。しかし幼いお子さんの場合は、指導内容が良かろうと悪かろうと、その内容よりもその時の気持ちで行動してしまいます。場合によっては、指導者である親に甘えてしまいこともあるでしょう。その意味では、指導者は親ではなく他人の方が良い場合があります。子どもでも指導者が他人の場合、衿を正して勉強に集中するようになります。6年生という時期とお子さんの性格を考えると、厳しめの家庭教師または個別指導の先生に指導をお願いするのも一つの方法だと思います。
posted by 平山所長 at 03:13| 学習個別相談FAQ

2009年05月29日

受験勉強を今年の3月からスタートしましたが、何をどうしたら良いでしょうか。(新6年 男子)【その2】<3/31掲載>

※前回の続きです

Q:子どもの希望で受験勉強を今年の3月からスタートしましたが、何をどうしたら良いでしょうか。今まで塾に通ったこともなく、他のお子さんに比べて勉強時間が足りないことは承知していますが、とにかく全力を尽くしたいと思っています。

A:効率的な学習とそれを継続させる意志が必要

前回の続き。6年生から受験をスタートして上位の中学を目指す場合を考えますが、今回は、どのように勉強していったら良いかをお話しします。
まず考えるべきことは、塾に通うかどうかです。当然、3、4年生から塾に通っている生徒と同じ授業を受けなければなりませんから、かなり辛いことは確かです。入塾する場合は、今まで受験勉強をしてこなかったということをはっきり言って、しっかりとしたバックアップ体制を約束してくれる塾を選ぶべきだと思います。あるいは家庭教師とか個別指導の塾の方が効率的かもしれません。なにしろ倍以上のスピードで学習する必要がありますから、先生が常にお子さんに目を向けてくれる環境を作ることを優先した方が良いかもしれません。
次に具体的な科目の学習について考えると、なんと言っても他の受験生以上に効率的に勉強をすすめることを考える必要があります。例えば算数をマスターする方法としては、“これを一冊やれば受験レベルの力が付く”という問題集を選び、それをなんとか仕上げるということです。本来の学習方針としては“一冊の問題集を三回繰り返す”のが受験の王道ですが、なにしろ時間がありません。ですから、例えば各単元の例題はすべて理解して出来るようにし、類題や練習問題は偶数番号だけ(または奇数番号だけ)という具合に、問題を飛ばしてやる時間しか無いかもしれません(ただし、やった問題は完全に理解する)。他に理科や社会、あるいは国語をやる時間も確保しなければなりませんから、1時間もムダにすることは出来ないのです。そして3月から勉強を始めたとして、それぞれの科目を一通り、10月から11月ぐらいまでに終わらせられると良いでしょう。そこまでに一通りの学習が終われば、残りの数ヶ月を過去問対策に当てられます。もちろん一通りと言っても、まだまだ穴だらけの状態でしょうから、過去問対策の期間内で自分の弱点を見つけながら、それらを補強していくことになります。そして本番の試験まで、その勉強は続くのです。
このように、6年生からの受験は非常に厳しいものがありますが、それでも毎年何人かはそのようなお子さんと授業や相談会でふれ合うことがあります。ちなみに、昨年は早稲田中に合格した男子生徒が印象的でした。そのお子さんも非常に大人びていて、ハキハキした生徒でした。このように、6年生から上位、超上位の学校を受験することは可能だとは思います。ただし、より長い準備期間を経て試験に臨む多くの受験生に負けない学力を付けるためには、効率的な学習とそれを継続させる意志が必要なことは確かでしょう。
posted by 平山所長 at 00:31| 学習個別相談FAQ

受験勉強を今年の3月からスタートしましたが、何をどうしたら良いでしょうか。(新6年 男子)【その1】<3/15掲載>

Q:子どもの希望で受験勉強を今年の3月からスタートしましたが、何をどうしたら良いでしょうか。今まで塾に通ったこともなく、他のお子さんに比べて勉強時間が足りないことは承知していますが、とにかく全力を尽くしたいと思っています。

A:基礎力をしっかり持っているお子さんが成果を出しやすい

一年間で上位の中学校に合格できる学力を付けるのは、なかなか大変だと思います。しかし何らかの理由で、6年生から中学受験に挑戦するお子さんはいます。今月は二回に渡って、一年間のがんばりで、素晴らしい成果を出したお子さんたちについてお話ししたいと思います。

まず6年生からの一年間の学習で、成果を出しやすい生徒とはどんなお子さんかを考えてみます。私の出合った生徒さんたち、しかも成功例を見ますと、多くの場合は大人びたお子さんが多いようです。考え方や発言がしっかりしていて、強い意志を感じさせるお子さんです。中学受験の難しさの一つは、受験生本人がまだ子どもであり、多くの場合自分から主体的に勉強に取り組むことがなかなか出来ないことです。そして自分から「勉強をやろう!」という意志を持つのが早ければ早いほど、志望校へ合格する可能性は高くなります。しかし6年生の二学期になっても、なかなか自分のこととして受験に取り組めないお子さんが多いのも事実です。6年生から受験を始めるのであれば、寸暇を惜しんで自分から勉強する姿勢や意志がなければ、とても時間が足りないでしょう。その意味では、勉強に取り組む意志をはっきり持っている“大人さ”は絶対とは言わないまでも、欲しい資質であると思います。
次に大切なことは、今まで学校などで学んできた基本的な学習内容を、十分に習得しているということです。例えば算数の基本である計算力はもちろん、少々難しい応用問題でも粘り強く考える姿勢が培われている必要があります。また解法を理論的に考える力は、これから立ち向かっていかなければならない受験問題を理解するためにとても大切な力です。
さて、受験勉強を始めたばかりの6年生には、まず公開模試を受けることをすすめます。「今まで受験勉強をしていないのだから、まともな点数がとれる訳はない。自信を無くすだけだ。」と思われる方もいらっしゃると思います。そして、おそらくあまり良い結果は出ないでしょうが、それが今まで勉強してきた生徒との差なのです。そして上位の学校を目指すのであれば、現実を知り、それを受け止めることが必要です。また、6年生から勉強を始めて上位を目指すお子さんは、おそらく小学校ではかなり優秀な部類に入っていると思います。当然、ある程度出来るというプライドを持っているお子さんも多いでしょう。しかし学校での勉強と中学受験の勉強は違いますから、ここですでに受験勉強をスタートしている生徒との差を、はっきり意識させる必要があります。そしてその差をなんとか縮め、あるいは、逆転しようという強い意志を持たなければ、上位の中学を合格するのは難しいでしょう。
それではここで模擬試験の結果を、もう少し具体的に考えてみましょう。おそらく、算数はかなり厳しい数字になると思います。しかし国語は案外良く、例えば偏差値で55程度が出るかもしれません。そんなお子さんは普段から読書の習慣があり、しかもものごとを理論的に考える力があるのでしょう。このように4教科の中で、1科目だけでもある程度の得点をとれる科目があると、勉強はずいぶん楽になります。算数はまず難しいと思いますが、国語がそんな科目である可能性はあります。また社会や理科では、難しい問題は解けないかもしれませんが、ある程度基本的な問題は解くことができるかもしれません。基本的な問題とは、例えば正答率が50%以上の問題です。正答率は、模擬試験の資料にある「問題ごとの正答率一覧表」を見ればわかります。もしお子さんに基本問題を答える力があれば、難しい問題やその関連事項を集中して学べるため、限られた時間内で受験レベルの力を付けることが可能になります。このように考えると、やはり基礎力をしっかり持っているお子さんが成果を出しやすいということになるのでしょう。

※次回に続きます。
posted by 平山所長 at 00:29| 学習個別相談FAQ

2009年03月30日

マイペースで競争心がなく、学習に身が入っていない感じです。<2/28掲載>

【質問】新6年の男子ですが、成績が伸びずに頭を抱えています。行動が遅いため文章を読むのも遅く、テスト問題が最後まで終わりません。マイペースで競争心がなく、学習に身が入っていない感じです。塾の宿題にも時間がかかり、就寝時間も遅くなるという悪循環です。しかも本人は受験を強く希望しているのですが、どうしたら良いのでしょうか。

【回答】お姉さんにお願いして、助走を付けてあげるのも方法。
このタイプのお子さんの問題点は、受験態勢が確立されていないということです。受験態勢の確立とは、志望校がすでに決まっている、勉強するための計画が決まっている、計画に沿って勉強が進んでいる、という状態を意味します。もちろん、すんなりと計画が進まない場合もありますが、少なくとも受験生本人に「ヤルぞ!」という自覚が芽生え、少しずつでも前進していることは必要です。しかしお子さんの場合は、精神的に幼い面があるとのことですから、受験勉強をまだまだ真剣に考えるところまで到達していないと思われます。この点を改善し、遅くとも今年の五月の連休あたりまでに受験態勢を確立する必要があります。もしそこまでに確立できないと、手遅れになる可能性もあるので十分注意して下さい。
五月の連休までに受験態勢を確立させないと、なぜ手遅れになるのでしょうか。それは、夏休みが始まるまでに「弱点分野の補強」を終了しておきたいからです。夏休みは入試問題演習を行うことで、入試レベルの問題に慣れる期間ですから、それまでになるべく弱点分野を少なくしておくのが原則です。ところが受験態勢に入っていないと、集中して勉強できませんから、弱点分野の補強どころではありません。逆に、弱点分野をどんどん増やしてしまう可能性もあります。しかし受験態勢の確立と言っても、案外時間がかかります。場合によっては、2〜3ヵ月はかかる可能性がありますから、今すぐにでも、勉強の習慣付けから始めてください。
ところがお話しによると、お母さんが何か言うとケンカになってしまうようです。お父さんの言うことは一応聞くそうですが、普段は仕事で忙しいので定期的に面倒を見ることは難しいとのこと。通っている塾の先生から精神的な指導を受けることも考えられますが、やはり近くにいてタイムリーに注意してくれる人が欲しいところです。一つの方法としては、上のお姉さんに面倒をみてもらえればと思います。鷗友学園の中学三年生で、仲の良いお姉さんだそうですから、塾の勉強のフォローも可能だと思います。受験態勢が確立し、成績が少しでも上がれば、ますますヤル気も出てくるでしょう。中学受験では、モチベーションを引き出すことがなにより難しいものです。ここはお姉さんにお願いして、助走を付けてあげるのも方法だと思います。
posted by 平山所長 at 22:22| 学習個別相談FAQ

どのようにすれば上位に食い込むことができるのでしょうか。<2/15掲載>

【質問】新4年生の男子です。大手の塾に通っていて、ある程度の成績はとってきますが、やはり上位との差はなかなか縮まりません。今後、どのようにすれば上位に食い込むことができるのでしょうか。

【回答】「なぜ」を大切にして下さい
学力は、「勉強の時間×勉強の質」に比例します。「勉強の時間」とは、塾での勉強時間や自宅での勉強時間の合計で、絶対的な勉強時間の総量です。特に算数では顕著ですが、時間をかけて問題数をこなした生徒と、そうでない生徒では明確な差が付きます。試験は決められた時間内に、いかに多くの問題を解くかの勝負ですが、見たことも聞いたこともないような新しい問題はまず誰にも解けません。そんな問題は、合格者を含めてほとんどの生徒が解けないのです。それでは生徒はどのように問題を解いているのかと言えば、一度は解いたことがあるとか、どこかで見たことがある問題だから解けるのです。ですから多くの問題をこなす必要があり、そのためには絶対的な時間数の確保が必要になります。
それでは、「勉強の質」とは何でしょうか?前述の算数の例から考えれば、どうせやった問題しか解けないのだから、とにかく問題量をこなせば良いのでしょうか。どんどん問題演習を行い、とにかく解き方を覚えてしまうことなのでしょうか。もちろん、解き方を覚えることはとても大切です。しかし、解き方を覚えるだけでは、上位に食い込むのは難しいでしょう。おそらく、すぐに限界がきてしまうはずです。それでは、どうしたら良いのでしょうか。答えは、「なぜ」を常に考えることです。「なぜこの補助線を引くのか?」「(国語の)選択肢でなぜ答がイなのか?」などを考えることで、「勉強の質」を上げることです。
算数や理科などは「なぜ」と言われても納得がいくと思いますが、国語や社会でも「なぜ」が大切です。「暗記科目の社会にも『なぜ』が必要なの?」と疑問に思うお母さんもいらっしゃると思いますが、社会でも同じです。一つだけ、例をあげてみましょう。例えば上位校における最近の社会の入試では、地図やグラフあるいは資料などを出して、「なぜ」を問う問題が頻出です。具体的に言えば、「観光客数の月ごとの割合の変化のグラフ」を示して、該当の時期に観光客が集中する理由を問うなどの問題です。正解を得るためには、試験場でグラフを見て考える必要があります。そしてそんな場合は、いつも「なぜ」のアンテナを高く張っている生徒の方が、正解を得る可能性ははるかに高いのです。
お子さんはまだ新4年生ですから、量はもちろんですが、それ以上に「勉強の質」に注目して「なぜ」を大切にして下さい。例えば理科では、問題演習の時間をとることも重要ですが、学校などで行う実験や観察の時間を大事にすることです。実際に目で見たり、触ったりすることではじめて実感できます。実感することで「なぜ」が身近になり、確かな学力となって成績に現れてくると思います。
posted by 平山所長 at 22:21| 学習個別相談FAQ

2009年03月08日

効果的な学習方法・学習計画を教えて下さい。<1/30掲載>

【質問】小学校5年生の男子で、東邦大東邦中を志望しています。志望校に合格するためには、塾の課題以外でどのような教材でどのように学習を進めていったら良いか、効果的な学習方法・学習計画を教えて下さい。自分の子供の弱点がいまいちつかみ切れていないので、どのように見ていったら良いかも教えて下さい。また、過去問の効果的な使用方法を教えて下さい。

【回答】一年間を三つの期間に区切る。
新6年生になるこの時期、これから一年の計画を練り、気持ちも新たに志望校合格に向けて良いスタートを切ることは大切です。ただしこれから入試までの一年というと漠然としてしまうので、いくつかのメルクマールを想定し、そこに向けて勉強するような計画を立てると良いと思います。例えば下記の計画では、「カリキュラム終了」と「過去問開始」の2つの通過点を考え、3つの期間に分けて考えてあります。

plan.jpg

まず、現時点から塾の全カリキュラムが終了するまでを、期間Aとします。今回は夏休み前までに、全カリキュラムが終了することを想定しましたが、塾によってはカリキュラムが終了する時期が異なると思います。お子さんの通っている塾のカリキュラムを確認してください。さて期間Aですが、この期間は、弱点分野や単元を補強する期間と考えられます。7月の全カリキュラム終了時点で、取りこぼした分野・単元が無いように、新しい単元を学びつつ弱点単元を復習していきます。使用教材は、今まで勉強してきたテキストや問題集で良いでしょう。あるいは、今まで受けてきた模擬試験を復習するのも良いでしょう。なおここでのポイントは、「すべての分野・単元」の復習を目指すのではなくて、お子さんの苦手な分野・単元を優先的につぶしていくということです。すべての分野・単元の復習では、時間がかかり過ぎてやりきれなくなる恐れがあります。もしお子さんの苦手な分野・単元が明確でなければ、模擬試験の資料にある「科目別の正答率一覧表」で確認して下さい。「科目別の正答率一覧表」では、問題ごとに正答率が示されていますから、まずは50%以上の正答率の問題でしかもお子さんが間違えている問題をピックアップします。一つの模試だけではなく、いくつかの模試を合わせてみると、出来の悪い単元や分野が浮かび上がってくると思います。そこが、お子さんの「弱点分野・単元」です。それらを今までの教材を使って、徹底的に復習すれば良いのです。なお、ご質問では塾以外の教材で何か良いものは?とありましたが、通われている塾の教材がある程度充実しているのであれば、それらの教材をこなすだけで精一杯だと思います。
次は、期間Bです。この期間は入試問題演習を行うことで、入試レベルの問題に慣れる期間です。今までは同じ分野・単元ごとに問題が出題されましたが、この時期からはバラバラに出題される問題を解いていきます。出題された問題の単元が分からないので、「何の問題かな?」と考えることから始めることになります。一時的に戸惑う生徒も出て来ると思いますが、やがては慣れて今までの問題と同じ様に解けるようになるでしょう。期間Bは塾の夏期講習とも重なる時期であり、塾の夏期講習でも大いに「入試問題演習」を行うと思います。授業だけではなく、多くの入試問題が宿題として出されるでしょうから、それらを出来る限りこなして行って下さい。ここでもやはり、塾の教材以外のものをやる余裕は無いと思います。もちろん塾の教材では易しすぎる・難しすぎるというのであれば他の教材を考える必要はあるとは思います。
最後の期間Cは、志望校の過去問演習を行う期間です。ここでは志望校の傾向を探りながら、お子さんの弱点、特に志望校に頻出の分野・単元の中でのお子さんの弱点を徹底的に強化していく時期です。今までの受けてきた模擬試験とはまた違った、お子さんの志望校の出題傾向を十分に研究していって下さい。それにより、得点率を上げていくことができると思います。多くの学校が「合格者最低点」を公表していますので、この合格者最低点をいかに超えるかが期間Cの目標です。面白いもので、最初は40%程度しか解けなかった問題が、出題傾向に慣れ、また弱点の分野・単元を補強することで、徐々に得点率が上げていきます。総合得点でコンスタントに「合格者最低点」を10%以上超えていれば、合格率はかなり高くなったと言って良いと思います。年末・年始にかけて、ここまで持っていくことを目標にすれば良いでしょう。
以上がこの一年間のスケジュールです。一年間を三つの期間に区切ることにより、「何を」「いつまでに」「どのように」勉強すべきかが、より具体的にお分かりになったと思います。
posted by 平山所長 at 16:52| 学習個別相談FAQ

2009年02月22日

直前対策について<1/15掲載>

1月になりますと、具体的な直前対策の相談が主流になってきます。例えば算数や国語に関して、「今までは良かったのに、急に成績が悪くなった」とか「過去問をやっても、前ほどの手応えが感じられなくなった」などの不安を相談される方が多くなります。今回は、そういった症状の原因や対策についてお話しします。

【回答】“守りと攻め”をバランス良く
入試前になって、急に成績が悪くなる原因はいろいろ考えられます。例えば、6年生の10月くらいまでの模試では調子が良かったのに、11月、12月と成績がガクッと落ちる場合があります。これはひとつには、今まで該当の模擬試験を受験しなかった生徒さんたちが、いよいよ本番前の腕試しということで、11月ぐらいから試験を受け始めるために生じる現象です。そういった生徒さんたちは、かなり実力が上の層の場合が多いため、模擬試験の母集団全体のレベルが上昇して、相対的にお子さんの評価が低下してしまうのです。それではどちらの成績が正しい実力を示しているかと言えば、やはり11、12月の成績の方が信憑性があると思います。特に中の上レベルのお子さんの成績は下がりやすいので、最後の方の模試の成績は若干下がるかもしれないと考えておいた方が、あわてなくて済むかもしれません。
模試の成績ではなく、過去問の成績が下がる場合はどうでしょうか。この場合は、相対的ではなく絶対的に実力が低下したことになります。原因としては、学力のピークがすでに来てしまい、維持することができずに低下していると考えられます。理想的には学力のピークは試験日に合わせたいですが、現実にはなかなかうまくいきません。なぜなら、「合格出来るかな?」と思われる学力が付いてくると、受験生は必ず気持ちに緩みが出てくるからです。どんな生徒でも「完璧」はありませんから、たとえ合格者最低点をクリヤーできたとしても、残された弱点を少しでも克服していく姿勢が必要です。しかも、すでに理解した内容や覚えた知識は、毎日少しずつ忘れていきます。例えばあんなに必死に覚えた知識なのに、入試が終わって三ヶ月も経つとかなり忘れてしまいます。もちろんまた勉強すれば知識は戻ってきますから、あわてることはありませんが、とにかく「日々忘れているのだ」という事実をそれこそ“忘れない”ことです。
すなわち、過去問演習を実施して調子が悪ければ、できなかった単元や分野に関して自信があるところでも、再度復習して知識や理解を新たにすることです。まだまだ苦手な分野・単元を“攻め”、すでにマスターしたと思っている分野・単元を少しずつ復習することで“守る”ことがポイントです。この“守りと攻め”をバランス良く、しかも健康に留意しながら進めていくことがこの時期の適切な「対策」と言えるでしょう。
posted by 平山所長 at 13:51| 学習個別相談FAQ

2009年02月05日

合格最低点にはなかなか達せず、併願校も安全とはいえない状況です (二回目の相談‐12/15掲載の続き)<12/31掲載>

☆今回は一学期半ばと、二学期末の二回にわたりいただいた相談とその回答をまとめたものです。

【質問】一学期に学習個別相談をお願いしたものです。6年生の女子で、普連土学園を志望しています。過去問の演習も行っていますが、合格最低点にはなかなか達せず、併願校も安全とはいえない状況です。偏差値も横ばいです。しかし本人の強い希望もあり、なんとか普連土学園に合格させたいと願っています。

【回答】焦らずに弱点補強の勉強を実行
模擬試験や過去問の結果を拝見すると、特に算数と理科に問題があります。いずれの科目も、復習不足と苦手単元を放置していることに原因があります。例えば算数に関しては、図形、特に空間図形などの苦手をそのままにしている様です。本番の試験まで残り1ヶ月半を切りましたが、残された期間で何をやるかと言えば、苦手でしかも頻出単元の弱点克服しかありません。もう「苦手だからやりたくない」などと言っている場合ではないことを、お嬢さんに厳しく宣言して下さい。そして一問でも多くの問題を、解けるようにして下さい。
今のままでは普連土学園の合否は、五分五分かやや厳しいと思われます。しかし普連土学園の算数の問題形式には、演習を積み重ねた結果、かなり慣れてきたようです。コツが分かれば、やりやすい形式かもしれません。また弱点克服を徹底して行うことにより、合格率が必ず上昇していきます。要は、試験当日まで焦らずに弱点補強の勉強を実行できるかどうかです。最後までがんばって下さい。

【結果】第一志望の普連土学園に合格!
第一志望の普連土学園に合格されたという連絡を受け取りました。12月末の指導後、直前一ヶ月で学力が飛躍的にアップした様でした。指導された内容を守って、本人が最後まであきらめずにがんばった結果であることは確かですが、お母さんもいろいろ工夫されたようです。例えば、私がお嬢さんの過去問データーを分析した時、分かりやすいように分色分けしました。視覚にうったえてわかりやすくするのが目的でしたが、ご自宅に帰って、さらにエクセルで表にして点数によって数種類に色分けしたそうです。点数が届いていないものを黄緑にして目立つようにし、合格点に達したものはピンクにするなどです。その結果、お嬢さんが自覚し、ピンクにしようと意識するようになったそうです。なすべきことを形として表わし、しかも視覚的に目立つようにしてお子さんを励ましたのでしょう。もちろんこのことだけが原因で合格されたとは思いませんが、こういった一つ一つのお母さんとお嬢さんの努力が実を結んだのです。過去問をやるたびに合格点に届かず、内心あきらめかけたこともあったそうです。やはりあきらめない者が、最後には栄冠をつかむのだと思える実例でした。本当におめでとうございました。
posted by 平山所長 at 16:16| 学習個別相談FAQ

2009年01月20日

本人の普連土学園への思いが強く・・・(一回目の相談)<12/15掲載>

☆ 今回は一学期半ばと、二学期末の二回にわたりいただいた相談とその回答をまとめたものです。

【質問】6年生の女子で、普連土学園が第一志望です。4月の四谷大塚合不合予備では4科で偏差値46でした。これからどのような学習計画をたて、どのように勉強したら良いかをご指導下さい。本人の普連土学園への思いが強く、ぜひとも合格させたいと思っています。

【回答】算数は出題形式が非常に独特ですから、十分に練習する必要があります
お嬢さんの通っている塾は、全体的にカリキュラムの進みが遅いため、四谷の合不合予備の偏差値は本当の実力よりも少し低めに出ると思います。塾によっては6年生の4月になる前に一通りのカリキュラムを終了させるところもあれば、夏休み前くらいまでかかる塾もあります。どちらが良い、悪いというわけではありません。しかしカリキュラムの進み方が遅い塾は、四谷大塚の模試で未習の分野や単元が出題された場合、できないのは当然です。そのあたりを考えて、偏差値を見るべきだと思います。
さて普連土学園の国語ですが、記述問題が多く、年度によっては問題が難しい場合があります。お嬢さんは比較国語が得意な様ですが、記述問題の練習がまだまだ不足しています。記述に関する、十分な演習が必要です。また女子校らしく、言葉の知識に関する問題が必ず出題されます。漢字や慣用句などは、すぐには身に付きませんから、今のうちからコツコツと勉強していきましょう。
算数は出題形式が非常に独特ですから、十分に練習する必要があります(一次試験、三次試験)。問題構成は大問4つで、問1、問2は計算と小問集合です。これらの問題は、塾で使用している教材の例題レベルをしっかり勉強していけば対応できると思います。問3、問4は「対話型」のとてもユニークな形式の問題です。問題自体もかなり難度が高く、超上位の学校で好まれて出題される「場合の数」や「立体図形における点の移動」などに関する単元の問題です。「対話型」でなければかなり高度な問題になるところを、対話型の誘導により、考えながら答えに導かれていくような問題と言って良いでしょう。この形式に慣れる必要はありますが、この時期は過去問演習をやるのではなく、やはり該当の単元を中心に、ある程度難しい問題を含む通常の問題演習を行って下さい。
なお今の勉強量では、やや足りないと思います。特に夏休みは十分に勉強する必要があります。塾の夏期講習は、自宅で予復習や宿題などをする時間を含めれば、知らないうちに一日に8〜10時間は勉強させてくれます。しっかり塾の指導に従って勉強すれば良いでしょう。
posted by 平山所長 at 12:46| 学習個別相談FAQ